ヤマカワラボラトリ

ことばとおんがくがすきなめんへらさん、ヤマカワの研究所。

00147_メンヘラ.jp様に寄稿しました『福祉の仕事のつらさと課題 ~ある精神保健福祉士の場合~』

ごぶさたしております。自分のブログでさえごぶさたになっております。

ようやく元気を取り戻しつつあります。

 

さて、もう2週間以上経ってしまいましたが、メンヘラ.jp様に投稿した記事の紹介をさせていただきます。

 

福祉の仕事のつらさと課題 ~ある精神保健福祉士の場合~ – メンヘラ.jp

 

どんな仕事でも辛さはあると思います。

今回の記事で書いたのは、とても概論的な辛さです。

種類としてはこれこれこういう辛さがあって、という形で、あまり具体的なことは書いていません。

もちろん福祉の仕事はとてもデリケートなので、個別的具体的な話ってそうそうできるものではないのですが。

 

パット見で分かりやすい辛さと、一言では伝えきれない辛さがあります。

給料が低いのとかは分かりやすいと思います。平均年収との比較で一目瞭然だ。

 

しかし、「ストレスフル」ということについてはどう説明したら良いでしょうか。

同じ仕事をしていても「人とのコミュニケーションが楽しい」と思う人もいれば、「人とのコミュニケーションは苦痛だ」と感じる人もいます。

現実には「Aさんと話すのは楽しいけど、Bさんと話すのは苦痛だ」という風になることも多いですし、「Aさんと仕事の話をするのは楽しいけど、プライベートの話をするのは苦痛だ」ということだってあります。

更に細かくしていけば「Aさんとはこの業務についてはモメるけど、他の業務については結構考えが似てるんだよな」なんていうこともあります。

 

仕事が辛いことを「仕事が辛い」で終わらせず、深掘りして考えていくと、実はどこがどのように辛いのか分かってくるかもしれませんね。

前職のときもそうでしたが、どうしても辛い状況になると物事を冷静に考えることができなくなります。本当は業務の一部分について些細な指摘をされただけなのに、「自分は生きる価値さえない人間なんだ」と考えてしまうなど、ふさわしくない規模に思考が拡大してしまいます。

細かく現実を認識して問題を把握することって、実は結構難しくて。0か100か、白か黒かみたいな両極端な感覚、思考の方が楽だと思います。

 

目の前の色は白か黒か。

グレーであるならばどのようなグレーなのか。白に近いのか黒に近いのか。

どの程度現実を細かく認識できるか、というのは自分の状態をモニタリングするいい指標になるかなと思いました。

00146_オカン

ノルマ、カルマ、カルタ、カルト、カート、チート、チーズ、ポーズ、ポーク、ピーク、ピンク、ピンチ、パンチ、パンダ、ホンダ、ホンネ、アンネ、アカネ、オカネ

 

に引き続き、本日はオカンです。19記事目です。

このネタやるの久しぶりだ。

 

うちのおかんはどこにでもいるような普通のおかんだと思います。

でもきっと、そう思うのは自分がそのおかんから生まれてきたからで。

他の人から見れば、だいぶ変わっている部分もあると思います。

 

少し話が飛びますが、メンヘラ.jp様にまたすごい読者投稿が掲載されました。

 

精神疾患と向き合い続けた僕が辿り着いた、たったひとつのサバイバル技術 – メンヘラ.jp

 

政宗さんの記事です。壮絶な人生を歩まれた記録です。

政宗さんのお母さまとうちの母が、なんとなくどこか似てるな、と思いました。

 

苦悩の末にたどり着いた

 

>「僕はまだ生きていたい。」からです。

 

という、サバイバル技術。

 

実は3歳の頃には自然に手にしていたんですよね。

 

>僕は、「お母さん、僕はまだ生きていたいよ。」と思った通りのことを答えたのを覚えています。当時のことを母が語るには、「あの時、その言葉で私は正気に戻れた。」、そう言っていました。

 

生きるためのサバイバル技術、本当は誰でも生まれながらにして持っているのに、歳を重ねる中で手放してしまうものなのかな、と思いました。

これからも、この技術を見失いたくないな、と強く思います。

 

「十月十日の日を超えた

母の痛みの責任分だけ

ぼくらは生きなければならない」

 

妹の自殺。自死遺族の嘆き。 – メンヘラ.jp

 

同じくメンヘラ.jp読者投稿をされているハジさんの詩の一節を引用して、幕引きとします。

00145_めんへらむかしばなし(シンデレラ編)

なんとなく、妄想を書きたくなったので書きます。

原典のシンデレラは結構無視して色々書いてます。

あくまでもヤマカワの妄想であることをお忘れなく。

 

--------------------

 

むかしむかし、あるところに、それはそれは美しいシンデレラという女の子がいました。

 

シンデレラは優しいお母さま、かっこいいお父さま、かわいいお姉さまと一緒に幸せに暮らしておりました。シンデレラは元々裕福な家庭に生まれ、貴族として育てられていました。

 

しかし、裕福で幸せな家庭だと思っていたのはシンデレラとお姉さまだけでした。

お父さまは他家との争いの中でうまく戦うことができず、子どもたちに隠れてお母さまに暴力を奮ったりしていました。

お母さまは「お父さまのこんな姿を子どもたちに見せられない」と思いつつも、思い通りに仕事や戦争ができないお父さまの心中も慮っていて、何もいえませんでした。

 

そんな辛さを隠し持っていた幸せがやがて終りを迎えます。

お母さまがとうとうこらえきれず、お父さまを殺してしまったのです。

お酒を飲んで深く眠っていたお父さまを手にかけるのは難しくありませんでしたが、

お父さまが事切れた時にじぶんの心も空っぽになってしまったことをお母さまは感じていました。

 

昨日までふたりとも元気だったはずなのに、突然召使から

「お父さまとお母さまがご病気になってしまったので、しばらく伯母さまのお屋敷に行きましょう」

と言われたシンデレラとお姉さま。

ちょっと心配になりつつも、最近伯母さまには会っていなかったし、いつも大きなケーキを振る舞ってくれるので、シンデレラは楽しみに伯母さまのお屋敷に向かいました。

お姉さまは嫌な予感を感じ取っていたようで、にこりともせずに自分たちのお屋敷を後にしました。

 

召使から事情を聞かされていた伯母さまは、かわいい姪っ子たちの境遇を憐れみました。

「うちでちゃんと面倒を見ますから、さいわいうちの娘達とも仲良くしていましたから、大丈夫ですよ」

召使にそう告げた伯母さまは、いつも以上に豪華なケーキとお菓子、お夕食を振る舞いました。

伯母さまの娘二人も、仲良しのいとこが遊びに来てくれてとても嬉しそうでした。

「これからしばらくはうちで一緒に暮らしましょうね。ただ、一緒に暮らしているからと言って甘えてはだめですよ。私の娘達にも言っているけれど、お洗濯やお掃除みたいに自分でやることは自分でしっかりやりましょうね」

伯母さまは優しく言いました。伯母さまは自分の娘にも「召使にすべてを押し付けるのではなく、自分で身の回りのことができるようになること」を大切にする人でした。

 

シンデレラはとてもかわいい笑顔でうなずきました。

伯母さまの二人の娘達よりも、お姉さまよりもかわいい笑顔でした。

 

次の日から、シンデレラは一生懸命にお洗濯とお掃除にはげみました。

今までずっとお屋敷の掃除をしていた娘達よりも手際よく、綺麗に掃除をすることができました。

シンデレラすごいね、と娘達からも褒められました。

がんばりやさんだからね、とお姉さまも褒めてくださいました。

あなたたちも見習いなさいよ、と伯母さまが笑って娘達に言いました。

シンデレラは、これからもがんばってお洗濯とお掃除をしよう、伯母さまの許可が出たらお料理もさせてもらおう、と元気が出てきました。

 

そんな日々が続きます。

シンデレラも大きくなり、「自分のおうちにはいつ帰れるの? お父さまとお母さまにはいつ会えるの?」と聞くこともなくなりました。

元々整っていた顔立ちはもっとかわいらしくなりました。

 

この頃からでした。

「シンデレラはしっかりやっているのに、どうしてあなたたちはできないの?」

伯母さまが娘達二人を陰で叱っているのを、お姉さまが見かけます。

「申し訳ありません……でもあの子は……」

娘達が反論しようとすると

「言い訳は聞きたくありません。あなたたちももっと手際よく仕事をなさい」

伯母さまはぴしゃりと言いました。

 

その様子を見ていたお姉さまはシンデレラに

「シンデレラ、あなたはがんばりやさんだけれど、そんなにがんばらなくても大丈夫なのよ。少しお昼寝をしたりひなたぼっこをしたり、ゆっくりした時間を持つのも大切なことよ」

と優しく諭しました。

しかし、シンデレラは

「お姉さまありがとう。でも私はお掃除やお洗濯をしている時間がとても幸せなの。これだけ伯母さまにはお世話になっているし、少しでもお役に立ちたいのよ」

と笑って言いました。

 

あなたががんばっても役に立つどころか、迷惑になっているのよ。

お姉さまは言いかけて、言うことができませんでした。

シンデレラも両親の死について察しているようでしたし、がんばることに希望を見出そうとしていたことが痛いほど伝わってきたのです。

 

ある日のことです。

伯母さまの娘達二人から

「シンデレラ、わたしたちの部屋の掃除もしてくれる?」

と言われました。

娘達もイライラしていたのです。シンデレラがいるせいでお母さまに怒られる……そういう思いが強くなっていたのです。最初は、軽い気持ちでお願いするつもりでした。反論されたらすぐに撤回するつもりでした。

 

けれどシンデレラは

「分かりました。やっておきますね。お二人も学校でのお勉強が大変でしょうし、私の方でできることはやっておきます。なんでもおっしゃってくださいね」

と笑顔で返しました。

 

娘達は拍子抜けしたものの、自分たちが掃除をしなくてよくなり、嬉しく思いました。

 

娘達の部屋をシンデレラが掃除していることに気づいたお姉さまは、シンデレラに忠告しました。

今度は少し強い口調でした。

「自分たちのことは自分たちでやることが伯母さまの教育方針なの。娘さん達の掃除をしてしまうことは、伯母さまも望んでいないはずよ」

シンデレラは少し困った表情をしました。

「そうね……でも、あの方々も大変なの。陰で伯母さまからお勉強やお掃除のことでお叱りを受けているみたいなの。だから、私が何かしてあげないと申し訳なくて……」

お姉さまは悩みました。シンデレラは善意でやっているかもしれないけれど、その善意がきっかけで娘達も、伯母さまもストレスを溜めていたのです。それはいつしかお姉さまのストレスにもなりました。

 

また別のある日。

伯母さまの上の娘さんが学校での勉強を終えて部屋に帰ってきました。

いつも通り、シンデレラが掃除をしてくれていました。

シンデレラは日数を重ねるごとに、窓のサッシや引き出しの中身など、細かいところまでキッチリと整えてくれるようになっていました。

しかし、ここで娘さんがいつも使っていた万年筆が見当たらなくなりました。

娘さんはシンデレラに問い詰めます。

「ねぇあなた、私の万年筆を盗んだでしょ!?」

シンデレラは驚いて「私は盗んでいません」と反論しました。

娘さんは興奮していて「嘘を言わないで。このことはお母さまに報告するわ」と言いました。

話を聞いたお母さまは驚いて、シンデレラを怪しく思うようになりました。

しかしお母さまは娘さんにこうも言っていたのです。

「あなたが学校に万年筆を忘れてきただけじゃないの?」

娘さんが「それはないわ。いつもあの万年筆は部屋においているんだもの」と言いました。

 

しかし次の日、娘さんが学校へ行くと、机の中から無くしたはずの万年筆が出てきました。

よく考えてみたら、この日だけは万年筆を学校に持ってきていたのです。

 

娘さんは悩みました。自分の不注意だったのにシンデレラのせいにしようとしてしまった。

お母さまから、自分のせいじゃないかと言われていたのに、そうじゃないと言ってしまった。

 

悩んだ挙句の娘さん。

シンデレラがいない時間を見計らって、シンデレラの部屋に万年筆を隠しました。

シンデレラが部屋に戻ってきたときに娘さんも部屋に来て。

「この部屋に私の万年筆が隠されていないか、調べさせてちょうだい」

と言いました。シンデレラは怯えながらもうなずきました。

娘さんが隠した万年筆ですから、娘さんはすぐにそれを発見できました。

 

「この部屋に万年筆があるということは、あなたが私の万年筆を盗んだということじゃないの?」

娘さんは完璧に演技をしたつもりでした。

シンデレラはうつむいて「私が盗みました」と言いました。

娘さんは「やっぱりね! そんなことだろうと思ったわ! このことはお母さまに報告するわ!」といきりたってお母さまのところに行きました。

興奮した娘さんの様子に驚いたお母さまは、すぐに状況を理解しました。

シンデレラの部屋から娘の万年筆がでてきたこと。

そしてきっと、それを仕組んだのは娘で、この件は娘の狂言だということ。

 

しかし、お母さまは悩みました。

シンデレラと比べるせいで、私はこの子たちにとても辛い思いをさせてしまっていた。

この子達はがんばっているのに、シンデレラと比べたせいで自信が持てず、コンプレックスを抱いているはずだ。

シンデレラを邪険にするわけじゃないけど、この子達のことを犠牲にしてまで守る道理はないわ。

だいたいシンデレラはうちの娘じゃないし、この子達のほうを大事にするのが私の、母親としての勤め。

 

結果、お母さまは娘さんの言い分を信じ、シンデレラを部屋から追い出し、地下の倉庫に住まわせることにしました。

 

シンデレラは地下の倉庫で泣いていました。

お姉さまがシンデレラに声をかけます。

「あなたが悪いわけじゃないのは私も知っているわ。ちょっと誤解があっただけなのよ」

それでもシンデレラは聞きません。

「いいえ! 私が悪いの! 伯母さまや娘さんたちに迷惑をかけた私がいけないの!」

お姉さまも付き合いきれず、その場を離れます。

 

あまりシンデレラに肩入れしすぎると、自分までも冷や飯を食わされるハメになると思ったからです。

 

こうしてシンデレラはこのお屋敷の召使として、伯母さまや娘達、ついには自分の実のお姉さまにまで冷たくあしらわれるようになりましたとさ。

 

いずれ白馬の王子様がやって来て救ってくれます。

めでたしめでたし。

00144_波乱と平穏

波乱がある方が良いか。

平穏でいる方が良いか。

 

万丈と言われるほどの波乱はごめんだけど、

あんまりのほほんとしすぎるのもなんだかなぁ。

 

辛いことがあるから嬉しいときはうれしいし。

メリハリが無いと動く気力がなくなってしまう気がするんだよなぁ。

 

平穏だって波乱だって、ずっと続くものでもないし。

変えようとして変えられるものでもないし。

 

与えられた未来に全力で取り組むだけですね。

00143_辛いのに嘘をいうのはやめにしよう

辛いのに嘘をいうのはやめにしよう、という話。

 

悩んだりつらそうにしている友人に「もっと自分を大切にしろよ!」という人を見かけました。

この友人思いの人をAさんとしましょう。

他人のことに対しては優しいAさんが、自分のことになるとじつはとっても自己犠牲的、というシーンを見かけました。Aさんはつらそうだけれど「相談してね? 力になるよ?」という周囲からの言葉に対して「大丈夫」と繰り返していました。

 

いやいやまずはAさん、あなたが自分を大切にしてくださいよ、と心中でつぶやいたのですが、

振り返って、私は私を大切にできているだろうか、というところが疑問になりました。



心配されてもとりあえず「大丈夫」って言ってしまうとか。

本当は休みたいけど「遊べるよ」って言ってしまうとか。

ホントはまだ怒ってるんだけど「気にしてないよ」って言ってしまうとか。

 

大しておいしいと思っているわけでもないのに「今日も白湯がおいしい」ってつぶやいたりとか。

大して面白いと思っているわけでもないのに「今日も蟹歌詞botは面白いなぁ」ってつぶやいたりとか。

 

自分を大切にするために、まず自分の感情と言葉をもっと大切に扱いたいなと思うのでした。

00142_メンヘラ.jp様に寄稿しました『福祉の仕事のやりがいと社会的意義 ~ある精神保健福祉士の場合~』

ごぶさたしております。メンがヘラって更新が滞るまさにメンヘラアカウントでございます。

 

さて、もう10日前のことになってしまいましたが、メンヘラ.jp様に寄稿しました。

 

福祉の仕事のやりがいと社会的意義 ~ある精神保健福祉士の場合~ – メンヘラ.jp

 

福祉の仕事って、やはりなかなか一般的に知られていないと思います。

サービスを受ける側の視点は少し知られていたとしても、そのサービスを提供する側の視点はなおさら知られていなさそう。

 

そんな現状をなんとかしたい、福祉の仕事についてもっと知ってもらいたいとの思いで、本記事を執筆しました。

自分自身、そんなに深いところまで福祉の世界を知っているわけではないので、おこがましいのですが、それでも当事者の立場であり、またサービス提供側の立場も多少なりとも分かる立場として、やれることをしたいと思い動いた結果です。

 

ところで、「福祉」というとすぐに思い浮かぶのが「車椅子の方の手伝い」「寝たきりの方への食事介助」など、「介護」の側面だと思います。

高齢化に伴って介護現場の話が知られてきているためだと思います。

 

実際の福祉は実はもう少し広い概念かと思います。

もちろん生活介護もありますが、相談を受けたりサービスの利用計画を立てたりとか、いわゆる「体を使った仕事」ではない部分もあったりします。精神保健福祉士だとそっち面を見る人の方が多いんじゃないかという印象。

 

外にいるとわからないことが、当事者になってみると分かる、というのはよくあることです。

外野からよく知らない当事者のことを悪く言わないようにしたい、なんて思います。

 

2日続けて福祉の仕事関連の記事が掲載されたのですが、後半の記事についてはまた明日記載したいと思います。