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ヤマカワラボラトリ

ことばとおんがくがすきなめんへらさん、ヤマカワの研究所。

00008_電通過労自殺に関する自死遺族の妄想

衝撃的なニュースを目にした。
 
24歳東大卒女性社員が過労死 電通勤務「1日2時間しか寝れない」 クリスマスに投身自殺 労基署が認定 - 産経ニュース

www.sankei.com

 
誰もが知る大企業「電通」で「繰り返された」過労自殺
亡くなった女性のTwitterアカウントには、長時間労働の実態や、パワハラ、セクハラを示すつぶやきが多数投稿されていた。
ツイートに関する分析については、以下のサイトが詳しい。
 

 

事実の分析であるとか、会社や業界の体質についての言及であるとか、そういったことは恐らく他の方に書いていただいたほうが良質だろう。
頭の弱い私に書けそうなものは、書かれたことから広げる妄想くらいだ。
なので、以下にあることはほぼ私の妄想だ。
形は違えど、私も自死で親族を喪っている。
その時の経験が妄想に影響を与えている自覚はある。その点はご容赦願いたい。
 

・両親の離婚についての妄想

 
電通新入社員:「体も心もズタズタ」…クリスマスに命絶つ - 毎日新聞
 
上の記事より、亡くなった女性のご両親はご本人が中学生時代に離婚していたことがわかる。
いずれ東京大学に入れるような優秀な子、辛い思いを抱えながらも前を向く強い気持ちを持っていたのだろう。
「お母さんを楽にしてあげたい」という気持ちについては、記事内でも言及されている。
 

 

・東大合格、電通内定時についての妄想

 
完全に私の妄想だが。
長期間長時間の過酷な受験勉強を乗り越えて、ついに得た東大合格。
ご本人は満面の笑みでお母さんに伝えたんじゃないかな。
同じように、熾烈な就活戦線を勝ち抜いて超一流企業、電通に内定を得たときも。
これでお母さんを楽にしてあげられる、と考えたのかなぁ。
社会人としての未来に希望をもっていたんだろうなぁ。
 

 

・最期の電話についての妄想

 
さて、時は流れて一気に暗い話に戻る。
上でも触れた毎日新聞の記事の冒頭が、辛すぎるので引用しようと思う。
 
「仕事も人生も、とてもつらい。今までありがとう」−−。昨年のクリスマスの早朝、東京で1人暮らしの高橋まつりさんから静岡県に住む母幸美さん(53)にメールが届いた。あわてて電話し「死んではだめよ」と話しかけると、「うん、うん」と力ない返事があった。数時間後、高橋さんは自ら命を絶った。
 
Twitterで具体的に書かれていたたくさんのエピソードを総括した「とてもつらい」という言葉。
「今までありがとう」なんてメールを娘から送られた母の気持ち。
届かなかった「死んではだめよ」。本当に辛くなると、人の言葉を聞き入れられる精神状態ではなくなる。
自分の中で習慣になっている頷きを身体で繰り返すだけになってしまう。
 
そして、飛ぶ。
 

 

・母への第一報についての妄想

 
早朝にあった娘からのメール、力ない電話での話し声に心配を募らせている母の元に届く一本の電話。
ほぼ間違いなく、見覚えのない番号からの着信でしょう。
かけてきたのは会社の人間か、警察の人間か。
母にとって一番つらい事実が、この時どう伝えられたのだろう。
呆然とするはずだ。そして、伝える方も辛いはずだ。
このあと、恐らく警察か病院かに呼び出されることになるだろう。
 警察の方が濃厚かな、と妄想する。

 

・対面についての妄想

 
人が高いところから飛び降りたらどうなるのか、私は知らない。
そりゃあ死ぬってことは分かるけど、そうじゃなくて。
骨がどうなる肉がどうなる血がどう飛び散る……。
Google先生に聞けば教えてくれるかもしれないが、たぶん知ってしまったら私の精神状態が持たない。
 
そんな姿になってしまった娘を、この目で見なければならない。
こんな局面、人間まともでいられるのだろうか。
 

 

・行われる事務手続きについての妄想

 
警察から聞き取りが入るのはほぼ間違いないでしょう。
葬儀の手配しなければならないのもあります。
親族を始め親しい人々にご本人の死を伝える役目は、母に任されるのでしょう。
どこの業者に頼む、通夜はいつ告別式はいつ、会場はどこ、
どのくらい人を呼ぶの、祭壇はどのくらいのサイズにしますか。
霊柩車もグレードによって価格に違いがありまして……などなど。
 

 

・会社とのやり取りについての妄想

 
バタバタしている中でほぼ間違いなくあるのが、会社の上司、責任者等との話し合い。
何をどのように話したのかは、妄想することすら難しい。
電通という企業の体質を、私は今回の事件の記事でしか知らない。
ただ、「申し訳ありませんでした」とは言わなかっただろうな、と思う。何となく。
言うと非を認めることになっちゃうから。
自分が言うと会社が言ったって事になっちゃうから。
あとで「あの時謝ったじゃないですか」となじられそうだから。
怒りはあっても、追求する気力が、このときにはなかったんじゃないかなぁと妄想する。
 
 
上記は私の妄想です。
事実を記したものではありませんこと、ご了承を。
亡くなった高橋まつりさんのご冥福をお祈りするとともに、
このような事件が再度起きないことを心から願います。