00073_夢の話。
夢を見た。
自分のスマホの操作ミスで、元上司に電話をかけてしまったようだった。
夢というのはいつも「こんな風になるんじゃないか」と一瞬頭を過ったことが、次の瞬間に映像として見えてくる、音声として聞こえてくる。
スマホから聞き慣れた声がして、ちょっと間が開いて。
多分あの人だろうなと思った次の瞬間、元上司が名前を名乗った。
一緒に働いていた当初から、コミュニケーションがあまり上手く取れない相手だった。
難しいなと思ったのは、元上司は他の社員の方とは上手くやれる人だった。仕事も速い。
翻って自分も、人間関係に難しさは感じていても、情報交換に重大な齟齬を生じさせることはあまり無い人間だったと思う。
そんな二人でも、噛み合わない時は噛み合わないものだ、と思った。
それは元上司が悪いわけでは決してなく。
当時は「自分が悪いんだ……」と鬱屈していたが、今では自分が悪いわけでないことも気づいた。
どういう偶然か、どうしてもうまくコミュニケーションできない相手というのは存在する。
そういう人とこれからどう関わっていくか、考えなきゃなぁ。
ちなみに夢には続きがあって。
その後、母から電話が来る。
「〇〇さんって人に電話した?」と母。
うんしたよ、と答えると「もう連絡してこないでほしいって」と言われた。
すんなりと受け入れた。
せやろなぁ。
もし元上司に会えたら、「あの時はすみませんでした」と言いたいなぁ。
今になったら笑って色々話せねぇかなぁ。難しいよなぁ。
運命のめぐり合わせとやらに、ちょっと期待したいなと思うのであった。