筆者が散歩をしていると、泣いている男の子を見かけた。
声をかけたほうが良いのだろうか、と思案する。
気付かないふりをして通り過ぎるのは簡単だ。
気づいてほしいのだろうか。
放っておいてほしいのだろうか。
お父さんやお母さんはどうしているのだろう。
でも、もし親御さんなくしたりしてたら余計に傷つけちゃうかな。
不自然に歩みを止めることはできないので、男の子と筆者の距離が少しずつ詰まっていく。
あーもう、どうしようかなぁ。
声かけちゃおうか、やめとくか。
やめとこ。
そう思って男の子の隣を通り過ぎた。
「やっぱりこの大人も助けてくれなかった」
そんな声が聞こえた気がした。幻聴かもしれないね。薬を飲んで寝ようね。