00497_からっぽ
そんなタイトルの唄があったなぁと。からっぽ。
表現したいものがないのに、表現したいという矛盾。
表現することに焦がれている。
「何を?」と聞かれてもとくに何もない。
何年か前、とある新書の帯に
「オレはやるぜ」
「何を?」
「何かを」
というやり取りが書いてあったことを思い出す。
結局何もしたくないんだろうなと思う。
夢を描くことのおいしい部分だけを啜っているよう。
結局「何も成し遂げることができなかった」という空虚を将来的に感じることになる。
それが代償。
夢を見るだけ見て何もしなかった、甘い部分ばかり食べた代償。
すべきことはあれで、これで、と明確になっているのに。
一つもやりはしない。
そんな現実から逃避して、夢のおいしい部分だけをすする。
具体的な努力をしない。逃げてばかり。
そろそろからっぽを実感しなければならないとき。
でも多分もう遅い。
積み重ねたものがある人とからっぽの人。
差はもう埋められるようなものではない程度になっている。
今からでも積み重ねるしかない。
そんなに高くは積みあがらないかもしれないけど。
からっぽに耐えられないなら。
下手でも積んでいくしかない。