幼い頃から「上を見ればキリがない、下を見てもキリがない、普通が一番」と教わってきた。
子供の時に刷り込まれた考え方、というのは色濃く出てくるものだと思う。
いわゆる三つ子の魂百まで、ですかね。
何も言わずに言われたことを意味も分からず聞いていた幼少期。
一番になりたい、勝ちたいと躍起になっていた思春期。
もうダメだ、自分は世界で最低の人間だ、となっていた青年期。
気持ちの波を大きく振りながら生きてきたなぁと思う。
さすがにまだ壮年期と呼ぶには早いかなぁと思っているが
(ウソつけ! どのツラ下げてそんなこと言うんだ! と指摘されれば返す言葉もないですが……)
「普通が一番」という言葉の深みを少し感じてきたように思う。
身の程を知ってつつましく生きよう。
背伸びするのもほどほどにしよう。
そうすると、きっと言うほど落ち込まなくても済むはずだ。
おだやかに、おだやかに。
名前も特徴も薄いふつうのひとになって、静かに生きて、静かに死にたいね。