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ヤマカワラボラトリ

ことばとおんがくがすきなめんへらさん、ヤマカワの研究所。

00031_友達

もう随分長いこと、「友達がほしい」と思っていた。
大学時代いくつもサークルに入っては辞めてを繰り返したのは、友達が出来ないからだった。
思えば高校時代も、友達たちが楽しそうにしているところに、金魚のフンみたいにくっついて過ごしていた。
独りでいるのは怖かったし、恥ずかしかったし、仲良さそうに戯れている連中がとても輝いて見えていたのだ。

翻って現状。初めて過ごす土地で職場以外の知り合いは皆無。
地元の友人とも、大学時代の友人とも、おおむね疎遠になってしまった。

あれだけ友達がほしいと思っていた人間である。
いざ周りに人がいなくなって、どうなったか。

不思議なことに、とても気が楽なのだ。

たまに友達が「飯行こう」とか言ってくると、むしろ面倒が先に立ってしまうこともある。

友達と会うなら身なりに気をつけなければ行けないし、
家を出るのもそもそもかったるいし、
時間通りに集合場所に行かなければならないし、
毎回遅刻してくるやつもいるし、
機嫌を損なわないよう気を遣うし、
金かかるし、
食うもの限られるし、
やりたいことやる時間が奪われるし、

時間、気力、体力、金など貴重な多くのリソースを費やして、
得られるものは共通の友人の近況情報くらいか。

投じるものと得られるもののバランスは、正直不均衡だ。
それでも声をかけられたら、断れない。
嫌われるのは、もっと怖いから。我慢しなくちゃいけない。


まぁそんな偉そうなことを言えるのは、
今職場の人との関係がおおむね良好だからだと思う。
これが崩れたら多分情緒的に支えてくれる友人を欲すると思われる。

でもやはり昔ほど人間関係を渇望することはもう無いと思う。
人と関わることは楽しいこともあるが、辛いことも多い。
期待しすぎると裏切られた時辛い。
輝いて見えるあいつらだって、その実仲間内で互いの悪口言い合ったり嫉妬で狂いそうになったりしているのを、なんとなく感じている。

独りが気楽なうちは、独りでいるのも悪くないかもな、と思う。
しかしなぁ、このまま人との付き合い方が分からないまま、年取ってから急激な孤独感に襲われるようになったりしたら嫌だなぁ。群れることも孤立することも、どちらもできるようにならなきゃなぁ。