昔、文章や言葉を料理の比喩を使って考えたことがあった。
苦い文章。甘い言葉。しょっぱい言い回し。
さわやかな後味の言葉。キレが良くのど越しが良い言葉。
などなど。
人それぞれの個性が文章にはにじみ出ていると思う。
辛口の言葉がうまい人もいるし、甘い言葉が得意な人もいる。
私自身の文章は歯切れが悪いな、とか、簡素だな、という印象です。
できるだけシンプルに。味付けも薄目で。
素材の味を活かした料理にしたい。
でも、どこか歯切れが悪く、飲み込むタイミングが分かりにくいホルモンみたいな、そんな文章でもあると思います。
ここは歯切れを良くしたい。
今も「良くしたいところだけどね……」と歯切れの悪い文章を打ちそうになりました。
シンプルで分かりやすく。
表現すること、意見を現わすことから逃げず。
そんな文章を書いていきたい。
だから、ちょっと味付けも濃くしていくくらいで良いのかもしれない。
意見を言うということは、味付けがはっきりしてくる、ということだと思う。
味付けが際立てば、好きな人も嫌いな人も増えるだろう。
そういう生き方、文章の書き方でいいと思う。
自分の文章、おいしく食べてくれる方に提供したいじゃないか。
別に嫌いな人は嫌いでいいんだ。その人には私を嫌う権利がある。
そんなことでへこんではいられないんだよね。