ヤマカワラボラトリ

ことばとおんがくがすきなめんへらさん、ヤマカワの研究所。

00336_味付けの濃い文章

昔、文章や言葉を料理の比喩を使って考えたことがあった。

 

苦い文章。甘い言葉。しょっぱい言い回し。

さわやかな後味の言葉。キレが良くのど越しが良い言葉。

 

などなど。

 

人それぞれの個性が文章にはにじみ出ていると思う。

辛口の言葉がうまい人もいるし、甘い言葉が得意な人もいる。

 

私自身の文章は歯切れが悪いな、とか、簡素だな、という印象です。

できるだけシンプルに。味付けも薄目で。

素材の味を活かした料理にしたい。

でも、どこか歯切れが悪く、飲み込むタイミングが分かりにくいホルモンみたいな、そんな文章でもあると思います。

ここは歯切れを良くしたい。

今も「良くしたいところだけどね……」と歯切れの悪い文章を打ちそうになりました。

 

シンプルで分かりやすく。

表現すること、意見を現わすことから逃げず。

そんな文章を書いていきたい。

 

だから、ちょっと味付けも濃くしていくくらいで良いのかもしれない。

意見を言うということは、味付けがはっきりしてくる、ということだと思う。

 

味付けが際立てば、好きな人も嫌いな人も増えるだろう。

そういう生き方、文章の書き方でいいと思う。

自分の文章、おいしく食べてくれる方に提供したいじゃないか。

別に嫌いな人は嫌いでいいんだ。その人には私を嫌う権利がある。

そんなことでへこんではいられないんだよね。