ヤマカワラボラトリ

ことばとおんがくがすきなめんへらさん、ヤマカワの研究所。

00145_めんへらむかしばなし(シンデレラ編)

なんとなく、妄想を書きたくなったので書きます。

原典のシンデレラは結構無視して色々書いてます。

あくまでもヤマカワの妄想であることをお忘れなく。

 

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むかしむかし、あるところに、それはそれは美しいシンデレラという女の子がいました。

 

シンデレラは優しいお母さま、かっこいいお父さま、かわいいお姉さまと一緒に幸せに暮らしておりました。シンデレラは元々裕福な家庭に生まれ、貴族として育てられていました。

 

しかし、裕福で幸せな家庭だと思っていたのはシンデレラとお姉さまだけでした。

お父さまは他家との争いの中でうまく戦うことができず、子どもたちに隠れてお母さまに暴力を奮ったりしていました。

お母さまは「お父さまのこんな姿を子どもたちに見せられない」と思いつつも、思い通りに仕事や戦争ができないお父さまの心中も慮っていて、何もいえませんでした。

 

そんな辛さを隠し持っていた幸せがやがて終りを迎えます。

お母さまがとうとうこらえきれず、お父さまを殺してしまったのです。

お酒を飲んで深く眠っていたお父さまを手にかけるのは難しくありませんでしたが、

お父さまが事切れた時にじぶんの心も空っぽになってしまったことをお母さまは感じていました。

 

昨日までふたりとも元気だったはずなのに、突然召使から

「お父さまとお母さまがご病気になってしまったので、しばらく伯母さまのお屋敷に行きましょう」

と言われたシンデレラとお姉さま。

ちょっと心配になりつつも、最近伯母さまには会っていなかったし、いつも大きなケーキを振る舞ってくれるので、シンデレラは楽しみに伯母さまのお屋敷に向かいました。

お姉さまは嫌な予感を感じ取っていたようで、にこりともせずに自分たちのお屋敷を後にしました。

 

召使から事情を聞かされていた伯母さまは、かわいい姪っ子たちの境遇を憐れみました。

「うちでちゃんと面倒を見ますから、さいわいうちの娘達とも仲良くしていましたから、大丈夫ですよ」

召使にそう告げた伯母さまは、いつも以上に豪華なケーキとお菓子、お夕食を振る舞いました。

伯母さまの娘二人も、仲良しのいとこが遊びに来てくれてとても嬉しそうでした。

「これからしばらくはうちで一緒に暮らしましょうね。ただ、一緒に暮らしているからと言って甘えてはだめですよ。私の娘達にも言っているけれど、お洗濯やお掃除みたいに自分でやることは自分でしっかりやりましょうね」

伯母さまは優しく言いました。伯母さまは自分の娘にも「召使にすべてを押し付けるのではなく、自分で身の回りのことができるようになること」を大切にする人でした。

 

シンデレラはとてもかわいい笑顔でうなずきました。

伯母さまの二人の娘達よりも、お姉さまよりもかわいい笑顔でした。

 

次の日から、シンデレラは一生懸命にお洗濯とお掃除にはげみました。

今までずっとお屋敷の掃除をしていた娘達よりも手際よく、綺麗に掃除をすることができました。

シンデレラすごいね、と娘達からも褒められました。

がんばりやさんだからね、とお姉さまも褒めてくださいました。

あなたたちも見習いなさいよ、と伯母さまが笑って娘達に言いました。

シンデレラは、これからもがんばってお洗濯とお掃除をしよう、伯母さまの許可が出たらお料理もさせてもらおう、と元気が出てきました。

 

そんな日々が続きます。

シンデレラも大きくなり、「自分のおうちにはいつ帰れるの? お父さまとお母さまにはいつ会えるの?」と聞くこともなくなりました。

元々整っていた顔立ちはもっとかわいらしくなりました。

 

この頃からでした。

「シンデレラはしっかりやっているのに、どうしてあなたたちはできないの?」

伯母さまが娘達二人を陰で叱っているのを、お姉さまが見かけます。

「申し訳ありません……でもあの子は……」

娘達が反論しようとすると

「言い訳は聞きたくありません。あなたたちももっと手際よく仕事をなさい」

伯母さまはぴしゃりと言いました。

 

その様子を見ていたお姉さまはシンデレラに

「シンデレラ、あなたはがんばりやさんだけれど、そんなにがんばらなくても大丈夫なのよ。少しお昼寝をしたりひなたぼっこをしたり、ゆっくりした時間を持つのも大切なことよ」

と優しく諭しました。

しかし、シンデレラは

「お姉さまありがとう。でも私はお掃除やお洗濯をしている時間がとても幸せなの。これだけ伯母さまにはお世話になっているし、少しでもお役に立ちたいのよ」

と笑って言いました。

 

あなたががんばっても役に立つどころか、迷惑になっているのよ。

お姉さまは言いかけて、言うことができませんでした。

シンデレラも両親の死について察しているようでしたし、がんばることに希望を見出そうとしていたことが痛いほど伝わってきたのです。

 

ある日のことです。

伯母さまの娘達二人から

「シンデレラ、わたしたちの部屋の掃除もしてくれる?」

と言われました。

娘達もイライラしていたのです。シンデレラがいるせいでお母さまに怒られる……そういう思いが強くなっていたのです。最初は、軽い気持ちでお願いするつもりでした。反論されたらすぐに撤回するつもりでした。

 

けれどシンデレラは

「分かりました。やっておきますね。お二人も学校でのお勉強が大変でしょうし、私の方でできることはやっておきます。なんでもおっしゃってくださいね」

と笑顔で返しました。

 

娘達は拍子抜けしたものの、自分たちが掃除をしなくてよくなり、嬉しく思いました。

 

娘達の部屋をシンデレラが掃除していることに気づいたお姉さまは、シンデレラに忠告しました。

今度は少し強い口調でした。

「自分たちのことは自分たちでやることが伯母さまの教育方針なの。娘さん達の掃除をしてしまうことは、伯母さまも望んでいないはずよ」

シンデレラは少し困った表情をしました。

「そうね……でも、あの方々も大変なの。陰で伯母さまからお勉強やお掃除のことでお叱りを受けているみたいなの。だから、私が何かしてあげないと申し訳なくて……」

お姉さまは悩みました。シンデレラは善意でやっているかもしれないけれど、その善意がきっかけで娘達も、伯母さまもストレスを溜めていたのです。それはいつしかお姉さまのストレスにもなりました。

 

また別のある日。

伯母さまの上の娘さんが学校での勉強を終えて部屋に帰ってきました。

いつも通り、シンデレラが掃除をしてくれていました。

シンデレラは日数を重ねるごとに、窓のサッシや引き出しの中身など、細かいところまでキッチリと整えてくれるようになっていました。

しかし、ここで娘さんがいつも使っていた万年筆が見当たらなくなりました。

娘さんはシンデレラに問い詰めます。

「ねぇあなた、私の万年筆を盗んだでしょ!?」

シンデレラは驚いて「私は盗んでいません」と反論しました。

娘さんは興奮していて「嘘を言わないで。このことはお母さまに報告するわ」と言いました。

話を聞いたお母さまは驚いて、シンデレラを怪しく思うようになりました。

しかしお母さまは娘さんにこうも言っていたのです。

「あなたが学校に万年筆を忘れてきただけじゃないの?」

娘さんが「それはないわ。いつもあの万年筆は部屋においているんだもの」と言いました。

 

しかし次の日、娘さんが学校へ行くと、机の中から無くしたはずの万年筆が出てきました。

よく考えてみたら、この日だけは万年筆を学校に持ってきていたのです。

 

娘さんは悩みました。自分の不注意だったのにシンデレラのせいにしようとしてしまった。

お母さまから、自分のせいじゃないかと言われていたのに、そうじゃないと言ってしまった。

 

悩んだ挙句の娘さん。

シンデレラがいない時間を見計らって、シンデレラの部屋に万年筆を隠しました。

シンデレラが部屋に戻ってきたときに娘さんも部屋に来て。

「この部屋に私の万年筆が隠されていないか、調べさせてちょうだい」

と言いました。シンデレラは怯えながらもうなずきました。

娘さんが隠した万年筆ですから、娘さんはすぐにそれを発見できました。

 

「この部屋に万年筆があるということは、あなたが私の万年筆を盗んだということじゃないの?」

娘さんは完璧に演技をしたつもりでした。

シンデレラはうつむいて「私が盗みました」と言いました。

娘さんは「やっぱりね! そんなことだろうと思ったわ! このことはお母さまに報告するわ!」といきりたってお母さまのところに行きました。

興奮した娘さんの様子に驚いたお母さまは、すぐに状況を理解しました。

シンデレラの部屋から娘の万年筆がでてきたこと。

そしてきっと、それを仕組んだのは娘で、この件は娘の狂言だということ。

 

しかし、お母さまは悩みました。

シンデレラと比べるせいで、私はこの子たちにとても辛い思いをさせてしまっていた。

この子達はがんばっているのに、シンデレラと比べたせいで自信が持てず、コンプレックスを抱いているはずだ。

シンデレラを邪険にするわけじゃないけど、この子達のことを犠牲にしてまで守る道理はないわ。

だいたいシンデレラはうちの娘じゃないし、この子達のほうを大事にするのが私の、母親としての勤め。

 

結果、お母さまは娘さんの言い分を信じ、シンデレラを部屋から追い出し、地下の倉庫に住まわせることにしました。

 

シンデレラは地下の倉庫で泣いていました。

お姉さまがシンデレラに声をかけます。

「あなたが悪いわけじゃないのは私も知っているわ。ちょっと誤解があっただけなのよ」

それでもシンデレラは聞きません。

「いいえ! 私が悪いの! 伯母さまや娘さんたちに迷惑をかけた私がいけないの!」

お姉さまも付き合いきれず、その場を離れます。

 

あまりシンデレラに肩入れしすぎると、自分までも冷や飯を食わされるハメになると思ったからです。

 

こうしてシンデレラはこのお屋敷の召使として、伯母さまや娘達、ついには自分の実のお姉さまにまで冷たくあしらわれるようになりましたとさ。

 

いずれ白馬の王子様がやって来て救ってくれます。

めでたしめでたし。

00144_波乱と平穏

波乱がある方が良いか。

平穏でいる方が良いか。

 

万丈と言われるほどの波乱はごめんだけど、

あんまりのほほんとしすぎるのもなんだかなぁ。

 

辛いことがあるから嬉しいときはうれしいし。

メリハリが無いと動く気力がなくなってしまう気がするんだよなぁ。

 

平穏だって波乱だって、ずっと続くものでもないし。

変えようとして変えられるものでもないし。

 

与えられた未来に全力で取り組むだけですね。

00143_辛いのに嘘をいうのはやめにしよう

辛いのに嘘をいうのはやめにしよう、という話。

 

悩んだりつらそうにしている友人に「もっと自分を大切にしろよ!」という人を見かけました。

この友人思いの人をAさんとしましょう。

他人のことに対しては優しいAさんが、自分のことになるとじつはとっても自己犠牲的、というシーンを見かけました。Aさんはつらそうだけれど「相談してね? 力になるよ?」という周囲からの言葉に対して「大丈夫」と繰り返していました。

 

いやいやまずはAさん、あなたが自分を大切にしてくださいよ、と心中でつぶやいたのですが、

振り返って、私は私を大切にできているだろうか、というところが疑問になりました。



心配されてもとりあえず「大丈夫」って言ってしまうとか。

本当は休みたいけど「遊べるよ」って言ってしまうとか。

ホントはまだ怒ってるんだけど「気にしてないよ」って言ってしまうとか。

 

大しておいしいと思っているわけでもないのに「今日も白湯がおいしい」ってつぶやいたりとか。

大して面白いと思っているわけでもないのに「今日も蟹歌詞botは面白いなぁ」ってつぶやいたりとか。

 

自分を大切にするために、まず自分の感情と言葉をもっと大切に扱いたいなと思うのでした。

00142_メンヘラ.jp様に寄稿しました『福祉の仕事のやりがいと社会的意義 ~ある精神保健福祉士の場合~』

ごぶさたしております。メンがヘラって更新が滞るまさにメンヘラアカウントでございます。

 

さて、もう10日前のことになってしまいましたが、メンヘラ.jp様に寄稿しました。

 

福祉の仕事のやりがいと社会的意義 ~ある精神保健福祉士の場合~ – メンヘラ.jp

 

福祉の仕事って、やはりなかなか一般的に知られていないと思います。

サービスを受ける側の視点は少し知られていたとしても、そのサービスを提供する側の視点はなおさら知られていなさそう。

 

そんな現状をなんとかしたい、福祉の仕事についてもっと知ってもらいたいとの思いで、本記事を執筆しました。

自分自身、そんなに深いところまで福祉の世界を知っているわけではないので、おこがましいのですが、それでも当事者の立場であり、またサービス提供側の立場も多少なりとも分かる立場として、やれることをしたいと思い動いた結果です。

 

ところで、「福祉」というとすぐに思い浮かぶのが「車椅子の方の手伝い」「寝たきりの方への食事介助」など、「介護」の側面だと思います。

高齢化に伴って介護現場の話が知られてきているためだと思います。

 

実際の福祉は実はもう少し広い概念かと思います。

もちろん生活介護もありますが、相談を受けたりサービスの利用計画を立てたりとか、いわゆる「体を使った仕事」ではない部分もあったりします。精神保健福祉士だとそっち面を見る人の方が多いんじゃないかという印象。

 

外にいるとわからないことが、当事者になってみると分かる、というのはよくあることです。

外野からよく知らない当事者のことを悪く言わないようにしたい、なんて思います。

 

2日続けて福祉の仕事関連の記事が掲載されたのですが、後半の記事についてはまた明日記載したいと思います。

00141_メンヘラ.jp様に寄稿しました『統合失調症急性期から、正気を取り戻すまで』

本日、メンヘラ.jp様に読者投稿した記事が掲載されました。

 

統合失調症急性期から、正気を取り戻すまで – メンヘラ.jp

 

 

以前投稿した記事の続き、体験記の二つ目です。

 

前回の記事が発狂して東京で徘徊した話なのですが、

今回は地元に帰って、正気を取り戻すまでの話です。

 

なので、前半は発狂してるんですよね。

狂い方は前回の記事よりキツイかと思います。笑えるところが少なかった……もう少し笑いの要素が欲しいところでした……。

現実まったく笑えなかったので、どうしようもないところなのですが。

「不安定」って何やねん、的なツッコミはできたかなぁ。

 

今、何が起きているの? と姉に泣きつくシーンとかありますよね。

この辺とか、結構象徴的だなぁと思います。

 

記事に書けなかったエピソードもいくつかあります。訳あって掲載を見送ったわけじゃなくて、提出してから思い出しただけだったりする話なのですが。

 

東京を徘徊する前だったか、帰ってきてからだったか。

とにかく、日中母親とテレビでバラエティ番組を見ているときだったと思います。

「オレ、この先の展開わかるよ! オレ神様なんだよ!」 的なことを言った気がします。

茫然として私を見る母。やっていたのはクイズ番組の再放送だったと思いますが、今までに見たことはありませんでした。

 

「今こんな感じの点差でしょ? 次はこの人に点が入って、次はこの人がふざけて笑いを取って、最後は全部ひっくり返すような高得点の問題が出されて、結局正解するのは……」

 

とかすごく喋っていたと思う。実際、テレビの進んでいく展開が一瞬前くらいに感じ取れて、それを早口でまくしたてていたんじゃないかな、と思います。

 

実際思い描いたとおりに番組が展開していたかどうかは定かではありません。たとえ違っていたとしても、それを合理化する理由付けが瞬時にできるくらい頭の回転は加速していました。

 

以下は私の体験から思った話です。

 

統合失調症の妄想、幻聴が消失したとして、油断はできないと思います。

記事内にありますが、幻聴や妄想は無いけれど、脳が異様に活性化しているという状態。

 

意欲が満ちていて、動けて、根拠なく自信を持てる状態。

幸せを感じる気持ちも強いです。無事に妄想を乗り越えられた、オレは幸せ者だ、この恩を絶対返さなきゃ! と、未来に大きな希望を抱いたりします。

 

この状態を自分では不健康だと、リスクの高い状態だと認識できないんですよね。

意思疎通も出来る、妄想や幻聴もない、本人が苦痛を感じていない、周囲も「やっと正気に戻ってくれた」と胸をなでおろしている。

 

でも、気持ちの波の振れ幅は落ち着いていないんですよ。

ふとしたきっかけで急落し、行動できるがゆえに自傷他害に走る恐れがあります。

 

当事者は死ぬまでずっと再発のリスクを抱えて生きることになります。

油断したら本当に。次なったら私も帰ってこられる自信がありません。

 

統合失調症に限ったことではないし、そもそもメンヘラに限ったことでもないんですが、自分の状態を把握することがとても大事だと思います。人に聴いたりとか。

精神疾患もストレスも、思っているよりもとても身近だと思います。

00140_オカネ

ノルマ、カルマ、カルタ、カルト、カート、チート、チーズ、ポーズ、ポーク、ピーク、ピンク、ピンチ、パンチ、パンダ、ホンダ、ホンネ、アンネ、アカネ

 

に引き続き、本日はオカネです。18記事目です。

これからも適当に間に別の記事もはさみながらゆるゆるとやっていく所存。

 

おかねです、おかね。

みんな大好き、おかねです。

私も好きです。

ハンドルネームを「おかね」さんにしたらみんなから好かれたりするかなぁ。

 

「お金が全てじゃないよ」

よく言われることですね。そりゃそうだ。

「でもお金がなきゃ生きていけない」

ごもっとも。

 

清廉ばかりが美徳とは思いませんが、

必要以上に求めるのも身を滅ぼすだろうな、と思います。

 

それほど大きなお金を手にしたことはありませんが、大金を使うというのは難しいことだろうなと思います。

悪意のある人間が近づいても来るようになるだろうし、人のことを必要以上に疑わなければならなさそうだし。

 

幸せになるために必要なお金の量は人それぞれだと思いますが、「多ければいい」と勘違いして辛くなるのはやめたいなぁと思います。

まぁ、そこまで稼げる人間では多分無いと思うので心配ないかもしれませんが。

 

金に振り回されない人生にしたいね。

00139_メンヘラを救うのは福祉なのか

唐突に、メンヘラを救うのは福祉なのかということが気になったので書いてみます。

 

そりゃもちろん、自立支援医療制度とか障害者手帳の制度とか、福祉制度がメンヘラの生活に役立っているのは確かなんですが、福祉でカバーできないメンヘラも多いよな、と思うこともあって。

 

ちなみに、メンヘラの定義については、メンヘラ.jp様の記事にて詳しく検討されていますので、そちらをご覧いただければと思います。

「メンヘラ」ってどういう意味? メンヘラという言葉が生まれるまで – メンヘラ.jp

 

メンヘラ.jpでは、「メンタルヘルスに問題を抱えている人」として使っていきます!

 

というところが非常に分かりやすく、切り口としてやりやすいのでここから見ていきたいのですが。

 

1.メンタルヘルスとは何か

2.何が「問題」なのか

 

という二点がちょっと疑問になってきます。

 

1.について。メンタルヘルスといえば心の健康。

あえて「心の」という風に付ける必要があるのは「体の」健康と区別するため。

健康には二種類あり、ひとつは「体」、ひとつは「心」。

そういえば精神科の診断を付けるときには、身体の異常所見がないことを確認するのが必要とか必要でないとか聞いたことが有る気がします。パット見うつ病っぽいけど、実は甲状腺の異常なので体の病気でした、みたいな。

体のどこを見てもそれらしい原因が分からず、消極的な理由で「心」の方に原因を見出す、なんてこともありそうです。実際そこまで厳密に身体を調べてるかと言えば違うと思いますが。

 

さて、心の健康とのことですが、心の健康とは何か、もよくわからんですね。議論が遅々として進まぬ。

「心の健康」があるということは「心の不健康」があるということだと推測できそうです。

自分としては「心の不健康」のイメージはしやすいです。

 

イライラする、怖い、何も考えられない、死にたい、ぶん殴ってやりたい、もう殺して欲しい、泣いちゃダメなのにそう思えば思うほど涙がでる、許して欲しい……

 

などなど、この辺が個人的な心の不健康かなぁと思います。

 

でもこれ主観で決められねぇよなぁ。

「私は元気!」「私は神!」とか思っている、本人が苦痛を感じていない状態だとしても、周囲からその中身を見ると「いやあんたあまり健全には見えませんよ?」となりそうです。いわゆる躁状態や陽性症状の中で全能感が出ているときみたいな。

 

まえから少し思ってたんですけど「心が健康な人間なんているのか?」ということも検討の余地があるかと。逆に「オレはいつでも元気! 世界は素晴らしい!」とか言う人のほうがサイコパスっぽく思えます。

多かれ少なかれみんな何かしらメンがヘラっていて、それを隠すのが上手い人を見て「あぁ、あの人は元気そうだなぁ、健康そうだなぁ」と勝手に決めつけているのかな、とも。

人間誰しも強烈なストレスがかかれば社会的に振る舞うのは難しいんじゃないか、とも思います。それが自傷とか発狂とかにつながればメンヘラになるし、犯罪とか暴力につながれば犯罪者になる、そんな気がします。

 

健康についての話をするなら健康の定義に触れてしかるべきかと思いますが、ただでさえ進まぬ議論がさらに遅れるのでとりあえずパスします。みんな多かれ少なかれストレスはあれど、それが生活に支障をきたすレベルになると不健康、ということにしましょうか。

 

すいません、当初予定していた方向に進んでこないんですが、自分が興味を持ったことをそのタイミングで文章にしています。なのである意味統合失調症の思考記録的な側面もあるな。

 

閑話休題

心の不健康が生活に支障をきたすのが問題、これはなんとなく自分が持っていきたい話でもありました。唐突に1.が終わって2.になったな。

 

で、「問題」ということについて。

問題とは、理想と現実が離れている状況のことだ、と聞いたことがあります。

働きたいのに働けない、とかね。

で、意外とあるのが、「これはそもそも問題なのか」という着目点。

 

たとえば「働きたいのに働けない」と思っているAさんがいるとします。

Aさんに「どうして働きたいの?」と聞くと

 

「そりゃああんた、働かなきゃお金がもらえないじゃない、お金がなきゃご飯が食べられないし、お腹が空いたら辛いし最悪死んでしまうじゃない、死にたくはないわ」

 

という風になりそうです。Aさんの揚げ足を取ると、

 

Q1.じゃあさ、お金があれば働かなくても良いと思う?

Q2.働かなくてもご飯が食べられれば良いと思う?

Q3.空腹が辛くなければ働かなくても良い? 人工的に満腹中枢刺激し続けて空腹感も辛さも感じずに済むなら働かなくても良い?

Q4.どうして死にたくないの?

 

などなどの疑問点が出てくると思います。Q3.Q4.はさすがに暴論かなと思うのですが、Q1.Q2.あたりは「YES!」って答えも有るかと思います。

 

こうすると、「働かなくても問題ない」という流れにもできそうです。

問題の本質が変わった、ということかな。でもこんなこと聞いたら絶対Aさん「そうね私働かなくてもいいわ!よかったわね!」みたいな感じでキレそうです。あるいは「やってらんねぇ」って白けるか。

 

で、Aさんの問題を解決するのに「働かなくてもお金がもらえる」状態を作るのが、福祉の仕事のひとつにありますね。「生活保護」とか分かりやすいです。税金を投入して国民の最低限度の生活を保障する、的な。

 

しかし、この問題を解決するのに福祉制度っていうやり方を取るのが必要かと言われれば、そうでもないかもしれないとも思います。

統合失調症患者は妄想が突拍子もないので、たとえば

 

パトロンがいれば生きられるんじゃね?

・株とか覚えて稼げれば働かなくて済む?

・ドローンが毎日無料でご飯もってきてくれればいいなぁ。

コールドスリープしてとりあえず肉体だけキープしといて後はずっと寝てるでも良い気がしてきた。

・そもそも金とかいらないすごーいたのしー世界にならないかな?

 

とか考えます。福祉とか関係ない話ばっかりです。まぁ妄言ですが。

心が不健康だったとしても、色んな切り口で解決策を考えられたらいいなぁと思います。